俳句新空間俳句帖
スクロールしてみる俳句巻子本。 年二回、媒体誌『俳句新空間』に転載。 SINCE 2012(平成24).12.28.
2023年9月8日金曜日
令和五年 花鳥篇 第八(依光正樹・依光陽子・前北かおる)
依光正樹
子を産めばやがて大きく春の月
ひとつ手にひとつの仕事八重桜
春の雨に濡れて小さな花を見る
夜の冷えて花の明るく照らされて
依光陽子
盆梅や鏝にて寄する貝の砂
花ふぶく柩の舟がつぎつぎに
小鳥引き音楽が消え雨積む木
松の花きみの振る手は窓辺から
前北かおる(夏潮)
雨過ぎて日永の虹の立ちにけり
朝に雨夕暮に雨あたたかき
あたたかき料理を届け花の宵
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