俳句新空間俳句帖
スクロールしてみる俳句巻子本。 年二回、媒体誌『俳句新空間』に転載。 SINCE 2012(平成24).12.28.
2023年10月21日土曜日
令和五年 夏興帖 第二(坂間恒子・杉山久子)
坂間恒子
空間の青無花果の受洗のいろ
無花果の葉陰に浮かぶ片えくぼ
白昼の鶏鳴あがる栗の花
昼の月からす揚羽の素手でくる
大仏の背中がひらく棄民の夏
杉山久子
派出所に届きし穴子よく動く
愚痴聴いてやる白玉の芯を噛み
白南風やこすると魔人出る指輪
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