俳句新空間俳句帖
スクロールしてみる俳句巻子本。 年二回、媒体誌『俳句新空間』に転載。 SINCE 2012(平成24).12.28.
2019年3月15日金曜日
平成三十一年 歳旦帖 第一(山本敏倖・曾根 毅・松下カロ・小野裕三)
山本敏倖(山河・豈)
初日の出ふつうの色に染まりけり
写らない父母と撮る初参り
伊勢海老の尻尾が有頂天を突く
けんか独楽刃向かいし者なびく者
鏡餅大器晩成型である
曾根 毅
元日を急ぐ信号機も影も
鹿威しより氷柱とも狂気とも
松の枝先雪嶺のざわざわと
松下カロ
わが恵方彼方に銀の埃立ち
うつくしき足指映り初鏡
真青である淋しさの松へ雪
小野裕三
寝る位置に高さそれぞれ寝正月
元朝の尻尾の殖えていたりけり
英米で英語の違い骨正月
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