杉山久子包帯に血の色枯るる大南風
向日葵に瞳のあらば豹のごと
起し絵に俯く女反る女
浅沼 璞母の日のスカートなびく星条旗
この男ゴミ箱生まれにて万緑
鉄塔の下を全身さみだるる
蟻の道誘ふ地の穴へ誘はれ
たどり来し道しらじらと蟻の塔
田代夏緒南風木綿の笑顔なら無敵
自画像の子規の見つむる蚊遣香
茄子切ればすぐに錆びゆく親不孝
曾根 毅(LOTUS)暗く暗く水面に刺さる鵜の形
黴の花禊のあとは沓を履き
箸に火の移りし二百十日かな
杉山久子包帯に血の色枯るる大南風
浅沼 璞母の日のスカートなびく星条旗
田代夏緒南風木綿の笑顔なら無敵
曾根 毅(LOTUS)暗く暗く水面に刺さる鵜の形
五島高資日に向かふ竜の背中や春の暮
川嶋健佑(船団の会、鯱の会、つくえの部屋)暁に集まってくる春の鯱
羽村 美和子 (「豈」「WA」「連衆」)風二月哲学をする詩人の背
西村麒麟蛇穴を出てゑがかれてゐたりけり
田代夏緒チューリップ百回呼べば芽を出しぬ
小林かんな建築の丘せり出して春の空